2014-11-10
謎が解けた日(桂の落ち葉の香り)
公園の、ある場所に来ると、お醤油とお砂糖を煮たような、美味しい香りがする場所があります。
長い間ずっと謎だったその香りが、桂の木の葉(落ち葉)の匂いだったことがわかりました。
桂の木についている葉や幹や樹皮をクンクンしてもその匂いは全くしません。
地面に落ちた丸い葉っぱ達から、甘いような、なんとも言えない香りがするのです。
香りの正体はマルトールという成分で、カラメルの香りの主要成分であり、食品の美味しいさを増すための香料であるようです。
調べると、マルトールは天然に存在する有機化合物で、香料、食品添加物として用いられ、
その生成方法の一つが、麦芽糖(マルトース)に麹菌を使ってコウジ酸をつくりそれからマルトールを作るというもの。
桂の葉には麦芽糖(マルトース)が含まれていて、地面に落ちて麹菌がつき、発酵分解されてコウジ酸ができ、(詳細はわからないけど→)マルトールが生成されるらしい。感動・・・。
甘いような、お醤油のような、思わず深呼吸したくなるような癒しの香り。(実は近所の家が、砂糖やお醤油を煮詰めて美味しいものを作っていると思っていました。そして何を作っているのかが、本当に気になっていた。)
桂の木大好き者にとっては、可愛い葉の形や色、季節ごとの美しい姿に加え、落ち葉にもこんな秘密があったなんて、ますます気になる木になりました。
落ち葉一枚では、かすかな香り。数十枚拾って袋に入れると、その香りは確実に。ただ、地面に麹菌がない場合、その香りは起こらない。
朝露がおりた後や、雨の翌日など、香りを強く感じたことも、発酵とかに関係があったのかも。一人感動の日でした。
上の写真は、朝露が綺麗についた桂の落ち葉です。
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